マキシムに行けば
村上春樹『1Q84』のつづき。文中で、登場人物が『シンフォニエッタ』のCDを買う場面が出てくるのだそうだ。ジョージ・セル指揮、クリーブランド管弦楽団の演奏。ということは、カップリングはバルトークの『管弦楽のための協奏曲』である。
この曲(バルトークの方ね)の4楽章には、ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」が引用されていて(宮沢りえとシュワちゃんの「チチンVV、ダイジョーV」のフレーズ)、合い間に木管楽器が嬉々として嘲笑する場面が出てくる。さらに、もともとと言えばこのフレーズは、レハールの『メリー・ウィドゥ(未亡人万歳)』の「マキシムに行けば」のメロディの引用(「仕事を忘れにキャバレー・マキシムに行こう!」)。
なんとも反体制的なフレーズの、パロディの連鎖。その上、ショスタコーヴィチの息子の名前がマキシム・・・。村上春樹は、そこまで考えたかどうかは知らないけど。YouTube にベルリン・フィルとブーレーズの豪華コンビの動画があったので。4楽章じゃなくて5楽章を。
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